ジセレカ®錠の服用中に
注意すべき症状
監修 : 金子 祐子先生(慶應義塾大学医学部 リウマチ・膠原病内科 教授)
感染症
ジセレカ®錠の服用中は免疫の働きが低下し、感染症にかかりやすくなる可能性があります。軽い風邪のような症状であっても急に悪化することがあるため、症状に気づいたらすぐに主治医に相談してください。
主な症状
- 発熱
- 咳
- だるさ など
帯状疱疹
帯状疱疹は痛みを伴う赤いぶつぶつ(発疹)や水ぶくれを主な症状とする病気です。出やすい場所は、胸、お腹、背中、腕、顔で、通常、体の左右どちらか片側にあらわれます。ほとんどの場合は適切な治療によって回復しますが、治療の開始が遅れると後遺症として痛みやしびれ、発疹のあとが残ることがあるので、早めの治療が必要です。皮膚にチクチク、ピリピリした痛みを感じたら出来るだけ早く医師の診察を受けてください。
主な症状
- チクチク、ピリピリした痛み
- しびれ、かゆみ
- 赤いぶつぶつ(発疹)
- 水ぶくれ など
血液検査値の異常
好中球数、リンパ球、ヘモグロビン、クレアチンホスホキナーゼ(CPK)、リン濃度などの検査値に異常がみられることがあります。
感染を疑う症状
- 発熱
- のどの痛み など
貧血を疑う症状
- めまい
- ふらつき など
肝機能障害
肝臓の機能が低下する可能性があります。稀ではありますが、B型肝炎ウイルスが再活性化する可能性があります。
主な症状
- 皮膚や白目が黄色くなる
- 食欲の低下
- だるさ など
消化管穿孔
胃や腸に穴があく消化管穿孔が起こる可能性があります。憩室炎(大腸の一部が袋状に膨らみ炎症を起こした状態)を指摘されたことがある場合は、消化管穿孔になりやすいと考えられているため、必ず主治医に伝えてください。
主な症状
- 激しい腹痛
- 下血 など
間質性肺炎
間質性肺炎は、肺の中で酸素を取り込む肺胞の壁(間質)に炎症が起きた状態です。
主な症状
- 発熱
- 息切れ
- 痰の出ない咳(から咳) など
血栓症
ジセレカ®錠との関係は明らかではありませんが、心筋梗塞、脳卒中、静脈血栓塞栓症がみられた患者さんが報告されています。
悪性腫瘍
ジセレカ®錠との関係は明らかではありませんが、悪性腫瘍がみられた患者さんが報告されています。
ジセレカ®錠服用中はがん検診等を定期的に受診し、検査結果を主治医に伝えておくとよいでしょう。
厚生労働省推奨のがん検診項目
種類 | 検査項目 | 対象者 | 受診間隔 |
---|---|---|---|
胃がん検診 | 問診に加え、胃部エックス線検査又は胃内視鏡検査のいずれか | 50歳以上※当分の間、胃部エックス線検査については40歳以上に対し実施可 | 2年に1回※当分の間、胃部エックス線検査については年1回実施可 |
子宮頸がん検診 | 問診、視診、子宮頸部の細胞診及び内診 | 20歳以上 | 2年に1回 |
肺がん検診 | 質問(問診)、胸部エックス線検査及び喀痰細胞診 | 40歳以上 | 年1回 |
乳がん検診 | 問診及び乳房エックス線検査(マンモグラフィ)※視診、触診は推奨しない | 40歳以上 | 2年に1回 |
大腸がん検診 | 問診及び便潜血検査 | 40歳以上 | 年1回 |
厚生労働省 がん検診「市町村のがん検診の項目について」
(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000059490.html 2024年2月閲覧)より作成